神速トラベル日記

~何も無いからこそ全てを得る事ができる〜

ブラジルにある日本様式の建物の調査〜清水家〜

time 2019/09/12

ブラジルにある日本様式の建物の調査〜清水家〜

調査日2018/10

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調査の再開

ブラジル滞在中教授に依頼された調査を終わらせてしまい暇をしていた僕は

“来年度に行う調査も一人でやってしまおう”

と思いついてしまった。

未調査の建物が3件残っていたので全部やろうと決めた。

現地の方に連れてってもらったのは清水家という二階建て住居。

以前は二階床が無くて調査ができなかったらしいが、近年補修をしたとのこと。

正面の写真を見てわかる通りレンガで二階部分を補修しているとんでもない構造である。

もちろんこの場所は誰も住んでおらず現地の人が最低限補修しているだけの廃墟である。

ちなみにこの建物はトイレが外にあり昔ながらの日本の住宅の形で作られている。(左下の箱がトイレ)

トイレの目の前の扉をあけると無数のコウモリが潜んでいる。

その瞬間に思った気持ちは

“帰りたい”

この周辺に生息するコウモリは吸血コウモリでは無いので害はない。

しかし、不衛生な環境をつくりだしているため菌による病気には気をつけたい。

覚悟を決めて中へ潜入。


一階内部

中にはテーブルが一つ置いてあるだけで生活の跡は残っていなかった。

開口部が多いため日中は電気が無くても明るいため比較的簡単に調査を進められた。

コウモリの生息する部分のみ窓が全て締め切りなので暗闇である。

一階内部からは特徴的なものを見つけられなかったが強いて言うなら一つ。

コウモリのフンで作り上げた黒い床が目につく。

(閲覧注意)

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転がっている角材の周辺の黒ずんでいる部分は全てコウモリのフンである。

初めは言葉を失うも時間の経過とともに慣れてしまう。

慣れというものは本当に恐ろしい。

“コウモリが嫌なら窓を開けて明るくすればいいじゃん?”

と思う人もいるかもしれませんが窓を閉める理由があるんです。

ブラジル南部は湿気が多く雨がよく振るため木造建築はすぐに傷んでしまいます。

それによりカビや虫の繁殖もあり、シロアリが住み着いたら建物はすぐに崩壊します。

なのでコウモリが住まわせていた方が虫も湧きにくく建物が長持ちするとのこと。

いずれにせよ建物が崩壊するのは時間の問題です。


二階内部

一階部分を一周したところで二階部分へ。

木製のはしごをつかって二階部分に上がる。

二階部分は改修工事がされている事もあり非常に綺麗だ。

屋根裏はむき出しになっているのでかなり調査がしやすい。

二階窓の扉のほとんどが外れており殺風景である。

当時の壁や仕切りなどは一切なくてかなり広いワンルームとなっている。

おそらく二階部分は住居ではなくなにかの工場じゃないかと推測している。

(調査から離れた為真相はわからず)

屋根部分を見ると木造でできた三角形のつくり(トラス構造)である。

これは大きなスペースを確保するために用いられるものであり、身近なものだと倉庫やアリーナに見られるつくりだ。

おまけに天井部分からも光が差し込むつくりで細かい部分まで設計されている。

そんなことよりも単純な作りであるため寸法が測りやすいことに感動していた。

建物の原型を保てば保つほど調査が難しい。

それは以前書いた記事をご覧ください。

http://me-ya-the-key.com/post-2443


損傷している外壁

内部を見終わった後にもう一度外側を細かく見ていこう。

ブラジルに建てられている日本様式の古民家のほとんどが土壁であり、ほぼ半壊している。

唯一日本と違うところは地震や台風がなく土地に恵まれていること。

建物の保ち具合はブラジルの方がいいが限界を超えるまで放置した結果、数百件あった建物は10件近くまで減った。

改修次第で建物を長期保存できる条件の整った場所であるのに残念な気持ちだ。

調査をしていたからこそなおさらその気持ちが強い。

現在日本でもこの様な古い建物を見ることは困難である。

さらに世界で唯一日本の古民家が建っているのがブラジルのレジストロである。

そんな貴重な建物がこのまま無くなっていくのはいいことなのか? 

僕は教授に捨てられて今は調査に関与していないが、現地の人の声をたくさん聞いた。

やはり移民の歴史を大きく動かした貴重な建物のなので残すべきだと思う。

僕は祈る事しかできないがいい結果を望んでいます。

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自己紹介

空飛ぶ宮崎

空飛ぶ宮崎

横浜在住の22歳の大学生。 日本全都道府県を訪問し、2017年8月に初海外で東南アジアを渡航。 現在までに48カ国120都市を訪問しブラジル・サンパウロ州に半年在住。



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